水平シンクの生産性予測

貯留層との接触面積が増えるため,水圧破砕坑井や水平坑井などの水平シンクの生産能力は,通常の垂直坑井のそれよりも高い。均質な貯留層であれば,水平シンクは垂直坑井の2-5培程度の生産性を示し,この値は天然亀裂が発達している場合には更に大きくなる。水平シンクを適切にデザインするためには,生産性の予測法が確立されていなければならない。

簡便な相関式を作る目的でCVBEMを用いた数値実験を行い,推計的に作られた1,000個の天然亀裂システムに対する水平シンクの生産性データを集めた。水平シンクは下図に示すように,亀裂に対して平行ならびに直交に仕上げることを想定した。

以下に,計算された生産性のヒストグラムを示す:(左)平行仕上げ(右)直交仕上げ。中心傾向ならびに広がりはともに直交仕上げの場合の方が大きい。これは,直交仕上げの方が生産性は高く,その予測はより困難であることを意味している。

数値実験の結果に対してノンパラメトリックな回帰法であるACEアルゴリズムを適用し,生産性と関連するパラメータとの相関式を導出した。下図は,相関式によって予測される生産性の値を実際の値と比較したものである。

この相関式は,多様な実用性を持つ。天然亀裂の詳細な分布が不明であっても,水平シンクの生産性期待値を求めることができる。下図は,異なる亀裂密度において,水平シンクの生産性を水平シンクの長さの関数として予測したものである。

課題: これまでのところ,亀裂はある一定方向を向いており,互いに交差しないことを仮定している。さらに,亀裂分布はランダムであり,空間相関が無いものとしている。これらの仮定を取り除くことにより,相関式の適用範囲を広げることができる。

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