ストリームライン法

CVBEMによって高精度で追跡される流線を利用して,複雑な二次元流れを複数の一次元流れに分解して考えるストリームライン法を構築することができる。それぞれの流線に沿って,対象とする流動形態は解析解によって表される。 元の二次元問題に対する完全解は,一次元の解を足し合わせることによって得られる。流線に沿った速度変化は,一連の変換:t (TOF)とw を用いて考慮することができる。放射状流れにおける空間座標 s に対する変換t w は,下図のようになる。


ストリームライン法によって計算された分散を伴うトレーサー流れのプロファイルを以下に示す。ここで,解析解は t, w ならびに t を用いて導出されている。分散長 a の値が大きくなるにつれて,トレーサースラグと地下流体の界面が不明瞭になる。分散長が短い a=0.001の場合,トレーサーの先端は吸い込み点に到達していないが,分散長が長い a=0.005 と 0.01の場合には,吸い込みへの到達が観察され,分散長  a がトレーサー分布に及ぼす影響が確認できる。


異なる分散長におけるトレーサー流出濃度曲線を以下に示す。分散がない場合と比較して,分散長が大きくなるにしたがってブレークスルーの早期化とピーク濃度の低下が認められる。濃度曲線が示すこのような差異は,分散係数の評価に利用できる可能性がある。

課題: 分散を伴う流れの他にも,重要な流動形態がいくつかある。多相流,成分型流体流動,粘性不安定によるフィンガリングなどは,ストリームライン法に今後追加されるべきものである。

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