「持続型炭素循環システム」

 

炭素は主に二酸化炭素、炭酸塩、有機物の形態をとりながら大気圏、海洋圏、地圏を循環していますが、近年の人間活動は炭化水素の開発を通じて過大な二酸化炭素を大気圏に過剰排出し、自然の炭素循環を大きく乱しています。

 

環境保全の観点からは「CO2を産生源である地圏に封じ、従前の形態である炭化水素に変換する」ことが自然調和的行為です。地圏に封じる技術としては、二酸化炭素回収貯留(CCS)の研究が進められています。これを一歩押し進めたものが持続型炭素循環システムです。変換された炭化水素は再びエネルギー源として利用でき、エネルギー枯渇問題への一つの解を与えることにもつながります。

 

すなわち、炭素循環に持続性を持たせることによって、環境とエネルギーに相補的なシステムを構築することができるのです。そのための要素技術として、CCSの最適化と遠隔モニタリング、バイオ技術を用いたCO2のメタン変換、エネルギー資源開発の効率化などを研究しています。

 

■ 二酸化炭素の変換

微生物による炭素変換の加速化

ナチュラルアナログによる炭素変換の影響評価

■ 貯留層内流体流動のモデリング

水平シンクの生産性予測

トレーサー試験逆解析による天然亀裂の同定

■ 最適化とVOI

坑井配置の最適化

戦略的情報収集